痛みを手放すということ       


                                K.I 様


この度セッションを申し込んだのは、本の中のある言葉が目に飛び込み何かに動かされる
ようにして、ヒーリングをお願いしました。
それは、「自分が痛みから解放される価値があると信じられる・・」という一行でした。
もう12年以上に渡る背中や腰の痛みは、心理療法や代替療法、病院までありとあらゆる治療へと
私を駆り立てる程厳しいものでした。治療を受けるたびに、やっぱりだめだという諦めとともに
終わっていく繰り返しでした。
この一行を目にした時、ひょっとして私は痛みを自分に科してでもいるんだろうか?
あんなに激しい痛みを自分にもたらしたりするのだろうか?
そう考えるのは大変難しいことでしたが、この考えはどこか魅かれるものもありました。

そしてかねてから、友人が深く信頼している伊澤さんを訪ねることにしました。
それは驚くべき内容だったのです。


最初に私の痛みの原因となることを、感情的・精神的・肉体的そして霊的な部分に至るまで
私の身体に触れながらすらすらと話されるのに驚きました。
その内容が、あまりにも私自身のことだったからです。
この痛みについては、自分への虐待であり罰でもあったのだということが解り始めました。
自分に起きたショックな出来事や抱えきれない苦しみの中で、無価値感や孤独感を感じ、
心の深い部分に刻み込んだ自分への「過去世の誓い」が存在していたのです。


ヒーリングが始まり、根本の原因からの探求が始まりました。
「私は4代前の過去世で、家族を救うために身を犠牲にして遊郭に身をおいたのですが、
この人生での大きな苦悩は、男性への日々の勤めそのものよりも仕事を続けていくために
何度も中絶をしたことでした。私には、この時人生の選択の自由はありませんでした。
死を前に、激しく人生を呪い自分を責めて息をひきとりました。」

そう伝えてくださる内容を聞きながら、これは私のことだとはっきり解りました。
以前、他のセラピストから受けた前世療法で見た過去世だったからです。しかしその時は自分の
作り話かもしれないとあまり意識していませんでした。
改めて伊澤さんのリーディングを聞きながら、あれは確かに私のことだったのだと理解できました。


そして哀しいことですが、今生の私は、同じような経験をしていました。
好きな人との間に出来た妊娠が分かった時、彼には他にもっと好きな人がいたのです。
それを知った私は黙って手術をし、その後自殺を図りました。
痛みのあまり死に切れず、絶望と罪の意識をずっと持ち続けていたのです。
時とともにこのことは思い出さないようにして、生きてきましたが、
私には幸せになる価値がないと、心のどこかで強く信じていました。

無意識のうちに創りだした掟に、身体と精神は従っていたのだということが、はっきりと解りました。
私の人生を振り返るとき、ある一つの光景が目に浮かびます。
それは大きな鉄の棒を、腰や背中に振りかざし打ち据えるもう一人の残酷な私の姿です。
人の命を絶つという罪を犯した私、そして自らを許さないと決め叩き続けた私もまた
許さなければならないということが、痛み続けた末にようやく理解できました。

しかしどうやって許すのだろうという私の疑問に、
参考になれるかどうかと言いながら、伊澤さんが次のようにこたえてくれました。
「私も同じような痛みを持ちました。そして自分を許すことでしか前に進めませんでした。
 許すということがわからなくても、許そうと思うことが大事です。それには理由がないと感じます。」と。
その時、ひょっとしたら無条件の愛というものは、こういうことかも知れないと
深い部分で解った気がしました。
私の中にこびり付いた罪悪感がやっと手放せるかもしれない・・・・。

私の自己破滅的な思考が作り出した選択のパターンを
存在のあらゆる次元を癒すヒーリングによって、一つ一つ癒して解放してくれました。
現在までの痛みが作り上げたチャクラやオーラのブロックをはずし、
過去世に立てた誓いを完全に無くす作業を終えました。


この度の気付きは、今生の在り方がいかに今生のものだけではないかを教えてくれました。
しかし、自分の力だけでこのパターンを変えることは不可能でした。
今まで数々のセラピーやヒーリングを受けてきましたが、この度の解放は
伊澤さんの深い洞察力と解放へともたらすセンス、そして強力なヒーリング能力なしには
成し得ないことでありました。

ヒーリングが終わり、今ひと月が過ぎています。
静かな想いとともにこの文章を書いています。
激しい痛みは、十分の一以下に消えており、日ごとに忘れることが多くなりました。
ヒーリングのすばらしさを、どのような言葉を使ってもお伝え出来ないと思います。
でも心より感謝しております。本当に有難うございました。


                     ー了ー


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