Y.Tさんの体験談は、昨年(平成15年9月16日)に送ってくださったものです。個人セッションを受けようとした理由は、
          来春に娘さんの入園を控え、父母会や先生方などとの交流を想像すると、とても大きな不安がこみ上げてきて、大勢の
          中ではたして恐れずに交流を持てるのだろうかという差し迫った悩みを抱えておられました。   
          学童期のいじめの記憶や職場での人間関係において深い痛みをお持ちだったため、集団への恐怖心や不安感が付き
          まとっていたのです。数ヶ月以上前から春の日のことを気にかけておられたということで、そのお気持ちはどれ程大きな
          不安だったことだろうと思います。あれから季節が過ぎこの春を迎えました。  
          そして今年、三月と四月に二通のお便りを頂きました。
          体験談の後に、そのお便りの一部をご紹介させて頂きます。   




Y.T
様(女性) (集団への恐怖から魂の勝利へ)



 大勢の中(集団)にいるとありのままの自分でいられなくて・・・逃げ出してしまうのです。
自分に自信がないと言ってしまえばそうだし、うまく言葉にはしずらいのですが。とにかく怖くて不安で・・・だめでした。それで高校をやめてしまったり、仕事も続かなかったり、とにかく今までの私の人生の大きな大きな悩みでした。前に一回、他の方にヒプノをして頂き大分すっきりしたのですが、まだ完全にスッキリとしていなかったので、伊澤さんの所に伺ったのでした。(こういうセッションは何回も受けるもんだなぁ・・・。一回で全て解決なんて欲張るもんじゃないとしみじみ・・・。)
伊澤さんとの出会いに心から感謝しつつ・・。素敵なスマイルとすばらしい誘導に感謝です。
 計二回のセッションをして頂きましたが、一回目では今回の人生(インナーチャイルド)を二回目では始めての過去世なるものを体験というか・・見えてきたというか。勝手に浮かんできたというか。



 一回目、初めてキネシオロジーなるものをして頂き、自分の身体が勝手に反応し答えていることにまずびっくりしました!
このキネシオロジーによる精密筋反射テストをして頂き、私の悩みの原因となる部分で最も重要な時点と年代、その時、感情的に何が起きたかを知ることができました。私の集団に対する悩みの原因は、(5歳・胎児・過去世)にあるとわかりました。一回目は今生の原因についての解明とヒーリングに重点を置くことになりました。そしてまさにそういう内容のものとなりました。5歳はともかく、胎児の時というのにはびっくりでした。こうした情報を元にヒーリングへの旅が始まりました。
後日、母に聞いてみて胎児の私が感じていた母の心の中の想いと、実際に母から聞いて知ったこととが一致していたことを確認して、さらに驚きました。


*胎児への退行

 本当に、生まれる前から人はもう立派な一人の人間(魂)なんだなぁと、我ながらびっくりしました。
胎児の私は、母が私が宿っていることを喜んでいないと感じ、「私、ここに来ていいの?」という不安と悲しみで一杯でした。でも宿ってしまった以上、母に喜んでもらいたい。喜んでもらえるよういい子にしようと、健気な決意のようなものをしている私の姿がありました。(本当に私はその通り、手のかからないいい子だったそうです。)

 そして5歳の時は、祖父母との同居のための引越しにまつわることで、母はとても悲しい想いをしたようです。
その母の心を感じ、私は途方にくれました。母が結婚前に父とした約束は守られず、かなりのストレスを感じていたのです。そこから、私は「人は信じられないんだ・・約束というのは守ってもらえないんだ・・願いは必ず裏切られてしまうんだ・・人生なんてこんなもの!」みたいな心情を、幼い心にインプットしたようでした。

 ただただ私(5歳、胎児)は抱きしめて欲しい・・・・、私を抱きしめて欲しい・・・・。
そう言っていました。




 二回目のセッションの日を迎えました。
過去世にほんとに行けるのかな?!とワクワクしつつ。
これもまたキネシオロジーで「五代前」という答えにびっくりしつつ、ヒプノに入り見えてきたのは石畳の道でした。
はっきりは断定できないけれど、中世の石造りの町並み・・そして私は兵士でした。(何となくローマ兵かな?と感じましたが。)  伊澤さんの誘導に従って次々と情景が変わっていき、だんだんといろんなことが解っていきました。
 私は、とにかく兵士なのに勇ましい感じではなく、ビクビク脅えていました。そして、次に見えたのは広場のような所で市民の暴動のようなものを鎮圧している(戦っている)シーンで、上司から「やれ!殺せ!」と命令されても「いやだ!殺せない!」と泣いてうずくまっているようでした。仲間の兵士たちはどんどん人を殺していきました。その暴動が鎮圧された時、役立たずとののしられ死体の山の中で仲間からなぐられバカにされ蹴られ・・・・・私はボコボコになって死んでいくのでした。
 「惨めだ・・。こんな人生いやだ!何も、なにも私は選ぶことができなかった!」
 「兵士になどなりたくなかったのに・・・・・。」

 その死ぬ時の悔しさや無念な想いが私の中にふわぁっと流れ込んで来て、私の口から発せられると、もうすごい腹の底から泣けてきました。涙がぽろぽろなんていう可愛いのではなく、うぉぉぉぉ・・・っと腹の底から搾り出すような涙でした。(横になっているから、鼻がつまって苦しかったです。)
この感情はまさしく、今生で幼い頃から人々に感じていた不安や恐怖心そのものなのです。また、自分に対する自信の欠如感でしたし、人生への無力感でもありました。


 気持ちが落ち着いた頃、伊澤さんから「あなたはこの人生で、本当に何も選べなかったと思うの?」と聞かれ、今見た人生を真実の目をもって見直すように諭されました。そして伊澤さんは私を過去世を見渡すことができる位置へと誘導しました。改めて過去世をありのままに受け止めてみて・・・・・その奥にある私の真実が解りました。  
 私は選べていたんじゃないか!って。
人の目や時代の目で見たら、確かに何も選べなかったし人からなぶりものになって死んでしまった。確かに何も選べなかったように見えたし、このトラウマは今生にも持ち越され、今日までの人間関係を根底から破壊していく要素となっていた。しかし、魂の目で見たらすごい究極の選択をしていたことに気づいた。すばらしい経験を得た人生なのだとわかった。正しいと信じたことを貫き通し、自分の保身とか周囲に流されることなく、選びきれたんだ!。
なぶり殺しの目に遭っても、人を殺すようなことはしなかった。
究極の場面で、私は正しいと信じたことを選んだ・・・・!。 と魂の勝利を発見したのでした。
 その時、なんて言うんでしょう・・・。
私(過去世の彼)が、ぶわぁ〜っと、天国に登っていくように感じました。今まで、成仏していなかったのでしょうか・・・・?!。 そして身も心もとっても軽くなりました。

 イエスのようなすごい痛みを伴う愛を、この人生で私は選べていたのではないかしら。私ってすごい!
私は強いんだ!とむくむくと強く暖かな光が宿ったように感じました。イエスをたとえに出してしまうのもオーバーかもしれませんが・・・その時の私は、とっさにイエス様みたいに強いんだ、私!って思ってしまったのです。
とても感動的で、まるで他人事のように芯から感動してしまいました。
言葉ではうまく言えませんが、自分の魂を尊敬するということ。目に見えるだけの私ではなく、いろいろな人生を生き経験し、そして死んで行っても無くならない私の本体(魂)の光を心から尊敬したくなりました。
この感覚はその後も決して消えることはありません。




                                      −了ー



       <お便り>


     「またもや ついついペンに手がいってしまいました。なんだかやっぱりご報告したくて・・・・。
     娘の幼稚園が始まりました。
     かつて、伊澤さんのところに伺った頃の私は、このシチュエーションが不安で怖くて・・・なんとかしたくて
     の一心でした。なんか本当にそんなことがもうウソみたいに、私は平和にこの春を迎えています。
     言葉にするのは難しいけれど、人々の中にいても私が私らしくただいれていることにフト気付き、
     静かな喜びに満たされるのです。
     今はまだ子育てがメインの日々ですが。
     いつかもう少し時間ができたら伊澤さんのように心(魂)の悩みとかにお役に立てるような・・・
     そんな風になれたらと思います。なれるかどうか?ですが、昔の自分のような苦しみを持った方
     がいたら、お役に立てるように学びたいなと思います。・・・・・・・・・・・ 」





                                    娘さんのご入園おめでとうございます。
                                             長い苦しみを乗り越えて自分らしさを取り戻された
                                             心境、心よりお察しいたします。娘さんへの愛が
                                             恐怖や不安を超えていこうとするお力となって、
                                             春の良き日をお迎えになられたのだと思います。
                                             お幸せを心よりお祈りいたします。  








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