愛を阻むもの
■M.I様 (女性)
2005年 11月30日 10:00〜12:00
セッションの前いつも電車の中などでその日のテーマを決めたり、頭に
浮かんだりするのですが、
「今生の目的が解れば解決の糸口があるのかも、、」と考えながら
セッションに向かいました。
始めに伊澤先生がいつものように『気になる事はありますか?』と聞い
てくれました。そして目的となる言霊を導き出していかれます。
いつものように手に触れて内側の声に聴いてくれています。
私の今日のテーマをエネルギーで調べてもらいました。
(Mさんはパートナーシップについて、何度かご自身を見つめてこられました。
しかしどこか自分の幸せを封印しているように思われてなりませんでした。
私は、過去世のどこかにその原因があると思いました。しかし、その封印を解く
のはMさん自身です。私は、彼女をそこへと導くために、最適な目標設定をして
みました。)
それは、
『お互いが想い合っている人と幸せに結ばれている』という設定です。
するとそれを現実化する私の意識エネルギーはみごとに0%です。
0%じゃいくら自分が『こうしたい!』と思っても出来ない筈です。
今までの自分の恋愛事情からして深く納得。0%に少々落ち込み
ながら退行に入りました。
いつものように伊澤先生の心地よい声に誘導されて深く入って行きました。
目の前に扉が見えます。マホガニーで出来たような花の彫りがある重厚
な扉です。
少し緊張しながら扉を開けます。乾いた地面に立っています。裸足です。
その脚は褐色です。
その時ふと白髪混じりの長髪の老人の男性が岩山に座っていて悲しげに
空を眺めている姿が見えました。{誰だろう、、、?}と思いながら誘導に従っ
て足元からだんだん自分を感じていきました。
どうやらアメリカの中西部辺りのネイティブアメリカンの部族の娘みたいです。
14、5歳の少女で、言うのは少々恥ずかしいのですが器量の良い娘です。
家が見えてきました。白い円すいの形をしたテントみたいな家で、円すいの
てっぺんから白い煙が出ています。
家の中に入って行くと、大きく勇ましくそして澄んだ目をした男性、父
が見えます。
そして老人があぐらを掻いて小さい男の子を膝にだっこしています。
さっき見た老人です。
祖父と年の離れた弟です。そして、母の姿もあります。母は器量が良い
私の事を妬んでいるようです。そんな波動がひしひしと伝わってきます。
父は部族の長で、私は父を尊敬していました。父みたいな男性と一緒になり
たいと常々思っていたようです。祖父は私や弟をとても可愛がってくれていて、
私達も祖父が大好きでした。年の離れた弟を私はとても可愛く、弟も私にいつも
くっついて歩いていました。とても幸せな毎日でした。
次に重要な場面に誘導されました。私は18歳になったようです。
同じ部族の年頃の男の子と楽しそうに話しています。私は心の中で『この人は
優しくていい人だな、一緒になってもいいかも。でももう少しお父さんみたいな
逞しさがあればなぁ、、、』なんて思っています。
でもまんざらでもないようです。その光景を父が見ていたようです。父はひどく
嫉妬したようでした。なんと私に実の娘だというのに乱暴をしました。その事が
ありそれから私は『私が父みたいな男の人と一緒になりたい、と思ったばかり
にこんな事になった。私がいけないんだ。私がそんな事を思わなければ、、、』
と自分を責め続けました。その後も何度も父に犯されました。
父に『おまえは誰にも渡さない!絶対離さない!』と言われ、私は半ば自分の
人生を諦めていました。私が日に日に暗くなりそんな私を祖父や弟も心配し、家
の中も以前の温かい雰囲気を無くして行きました。暫くしてとうとう母が私と父の
事を知ってしまいました。
母は父をとても愛していましたから、私をとても憎み、なじり、汚いもののように
言いました。私が父を誘惑したんだと。そして家族がいない時に私を白人の家に
奴隷として売り飛ばしました。私は馬車の荷台に揺られながら『私がお父さんに
あんな事をさせてしまったんだ。
私はお父さんみたいな人と、、、なんて思わなければこんな事にならな
かった、、、。』と自分を責めています。何とも言えない押しつぶされそうな感情が
こみ上げてきました。
誘導で次の重要な場面に行きます。月が綺麗な晩です。その月をしみじ
み眺めていますが絶望感に打ち拉がれています。私はナイフを喉に突き立てよう
としています。
どうやら身重のようです。売られた先の白人の屋敷で働いていたものの、その家
の主人にも乱暴されてしまい、身籠ってしまったようです。インディアンと白人の子
供など許される筈も無く産む事が出来ないので命を絶とうとしています。
その時に『好きな人を想うと不幸になる、だから好きな人とは関わらなければ
よかったんだ!私は神様の罰を受けたんだ!』と 強く強く自分に言い聞かせて
短い生涯を終えました。
涙がぼろぼろとめどなく溢れてきました。心にぽっかりと穴がいくつも空いています。
この感情、何度となく私が感じていたものです。
今まで何人かの男性とお付き合いをしてきてなぜか幸せなのに寂しく感じたり、
上手くいっているのに自分からあまのじゃくみたいな態度を取ったり。対した事でも
ないのに悲劇のヒロインを演じてみたり、、。彼と楽しく過ごしているのになぜか罪
悪感みたいなものが出てきたりもしました。
{こんなに幸せで楽しい事ばかりでいいんだろうか、、、?}と。
何度もありました。
セッションを何回か受けるうちに幸せを素直に受け取れなく罪悪感を
持ってしまうのは母の影響があるかも、と漠然と感じ、{母との事がクリアにならな
いと私は結婚してはいけないんだ}
と思うようになりました。でも実際は自分が創り出していた信念だったんです。
男性と幸せになりたいのに怖じ気づいてしまうのは、この前世で強く決
めた信念でした。
こんな私なのに3度プロポーズをしてくれた男性方がいたのですが、なぜか断って
しまったり、もう30代も半ば近いというのに結婚に対しても欲がないというか、そう
いう事もこの信念があったからというと深く深く納得出来ます。
彼に旅行に誘われて予定も無く行ける状況なのに断ってしまったり、という事も
ありました。
今思い起こすと、初恋の相手にデートに誘われて、嬉しくて舞い上がってワクワク
しながら向かったのですが、なぜか怖じ気づいてすっぽかしてしまっていました。
それから、本当に好きな人とは私は結ばれない、となぜか思うようになっていました。
だから本当に好きな人を横目で見ながら、そこそこ良いなと思える男性とお付き合い
をした事も何度もありました。
でも、そこそこ好きな人は自分が一番気持ちを解っていますから結局続かないんです
よね。
本当に好きな人に出会えた!と思ったら、実は妻子がいた、といった事
もありました。
相手はその事を知っていると思っていて、でも私は全然知らなくて、、、でも知ったときは
もう気持ちが後戻り出来なくなっていました。その時にも『やっぱり私は本当に好きな人
とは結ばれないんだ。』と感じました。前世からの自分が決めた強い信念と今世での数々
の出来事は鎖のようにしっかりと繋がっていました。
最期の時、伊澤先生が前世の時の私に問い掛けてくれました。
『あの忌まわしい事はあなたのせいでは全くないんですよ、お父さん、お母さん、そして
白人の屋敷の主人のエゴせいなんです。あなたはその犠牲になったんです。
娘が父親みたいな男性と結婚したいと思うのは当然の事であって、お父さんがああなった
のはあなたの責任ではありません。何かのきっかけで野生性が出てしまったんです。
あなたは悪くありません!』と。
強くそして優しく言ってくれました。それを聞いて、罪の意識が少し和 らいできました。
でも私は『神様は私に罰を与えたんだと思います。神様は許して下さるでしょうか。』
と無意識の内に答えていました。
先生は、皆の罪が許されるように神様に祈りを捧げて下さいました。
周りが暖かいものに包まれました。聖域への誘導に導かれる前に、私は
一つだけ心残りがある事を伝えました。『祖父と弟が今どうしているか知りたい』と。
悲惨な人生の中で唯一心の支えだったのは優しかった祖父と可愛い弟だけでした。
売られた先でもいつも二人を想っていたようでした。なので自分が命を絶って、二人は
今どうしているかとても知りたかったのです。
誘導で家に戻り私の死後の祖父と弟を見てみました。祖父は深く悲しん
でいました。弟もしょんぼりしています。あの退行の最初に見た老人は、私の死後の
祖父の姿でした。岩山の上で死んだ私を想い空を眺めて悲しんでいる姿でした。
家は以前の明るさがなくなり暗く沈んでいました。父と母もぎくしゃくしているようでした。
私は祖父と弟の悲しむ姿を見て胸が痛むとともに、なぜか納得して{自分が死んで誰も
悲しんでくれる人がいなかったら辛すぎると感じていたようです}
聖域へ向かいました。聖域で贈り物を頂きました。金平糖のような金色の星が降ってきま
した。{この星で心の空洞を埋めなさい}と聞こえました。私はその綺麗な星を頂き、
空洞に埋めました。なぜか暖かいものが込み上げてきました。
現在への誘導でセッションルームへ戻りました。目を開けても暫くボーッとしていました。
泣き疲れていたのですがなぜか心地よい疲労感です。少し落ち着いてから、このセッ
ションでの今回のテーマ『お互いが想い合っている人と幸せに結ばれている』が
どれぐらい満たされているか聞いてみました。
緊張します。 『50から100』
{うんうん、いい感じ}
80、90、100、、、
{あれ、もしかして50より下???}と思っていたら、なんと140にまで満たされていました。
なんでも140というのは伊澤先生が7年間セラピーをされてきて最高の数値だそうです。
先生も自分の事のようにとても喜んでくれました。そんな先生を見て胸がグッと熱くなりました。
なんだかとても嬉しくなりぽかぽかの心でセッションルームを後にしました。
今このメールを書いている間、手を休めてベランダに出てみました。雲
一つない綺麗な青空です。前世での祖父が眺めていた空と同じ色をしています。
涙が溢れてきました。『生まれてきてよかった!
私の今世の目的は幸せになる事でもあるんだ』と。
、、、ふとまた空を見ると
煙のような雲が三つ流れてきました。大きな雲が正面、あとその次に大きい雲と小さい雲
です。{こんなに雲って急に現れるものなの?}と少しびっくりしながら見ていました。
こんなに雲をしみじみ見たのは生まれて初めてかも、、、、。
そのうちの私の正面にある一つの雲が煙が蒸発するように少しずつなくなって行きました。
今の私の心の様です。偶然でしょうか、、、。他の二つの雲はゆっくり
と流れて行きました。
私が解決していない問題はまだあるのかもしれない、でも大きな問題はなくなったんだよ、
と言われているような気がしました。これからも怖がらずに自分自身を見つめて行けそうで
す。いつも変わらぬ伊澤先生の温かい優しい愛と、今回は亡くなった祖父がこの素晴らしい
セッションに導いて下さったんだと感じました。有り難うございました。
伊澤先生に出会えて、本当に良かったです!
ー了ー
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