自己を統合し天命を知るということ


■H.M様 (X線技師・男性)   平成18年3月1日

 以前から私はずっと「女性に生まれていれば」よかったのに、という気持ちを抱えて悩んでいました。そして妻も容認しているとはいえ女装がやめられないということが大きな悩みでした。そして心は、男と女と幼児に別れているような感じがしていました。多重人格っぽいところがあるように思えてきていたし、今にして思えば「理由はわからないけど・・・誰か助けて」と叫んでいたかもしれません。
メンタルクリニックで診療を受けたことはありますが、今回はそれではだめだと思いました。
そして、導かれるように選んだのが伊澤先生のフォトン・ウェイブでした。

<悩みの意味したもの>
 インナーチャイルドを見たときに見えてくるのは母とのかかわりでした。幼い頃に妹が大病をし
母の愛情が妹に注がれ、自分でも母は妹のものだと思って我慢していたこと、世間体とか姑怖さにきびしくしつけをしてくる母・・・母の愛情に飢え、幼いままの状態で心に残っているインナーチャイルドはまるで多重人格でもあるかのように、しっかりと存在を意識できます。女装はインナーチャイルドの「ひろちゃん」が母の愛を求め、その代用としているものだったんです。
女装の際に身につける布や衣服は柔らかく、やさしさに満ちていました。私は、そこにいると大きな安心を得られていることがわかりました。「ひろちゃん」はそれを求めていたのだと。
「ひろちゃん」が無意識から意識
のレベルまで外に出てくるときは、前からありました。小学生の娘にもはっきり「パパとはちがう」とわかるくらい黙っていても表情が違うようです。
私は、インナーチャイルドを体験し「ひろちゃん」を知ることで理解できました。
 過去世を見ていくことが2回ありました。2つ前の人生では、村に2件ある傘屋のうちの1件を営んでいました。もう1件のほうが年もかなり上で私以上に信頼されていました。私も信頼された腕のいい傘屋でしたが。あるとき村人が大勢でやってきて「お前の傘は不良品で使い物にならない。」そういわれました。みると粗悪品です。しかし、先端部分の油紙の形が自分のものとは違うのでした。そのことをいくら説明しても言い逃れだと言われ、むこうの傘屋がそんなものを作るはずがないと言われました。曇りの日に不良品の傘をもって家々をたずねて、私のものがあればすりかえて帰るのをくりかえしたに違いないのに誰も信じてくれません。生活にこまっても誰も助けてくれません。素人が農作物を作ってもうまくいかず、幼い子供3人のうち末っ子が飢え死にしても助けてくれない始末で、「ひとりぼっちじゃかわいそうだからみんなで行ってあげようか」そういって一家心中していたのです。うちに生まれてこなければ・・・私と結婚していなければ・・・家族をこんな悲しい目にあわせずにすんだのに・・・自分のせいだ・・自分さえいなければ・・・生まれていなければ・・・死んだときにそう思いました。

 伊澤先生に、
「他に道は無かったんだから・・・誰も手を差し伸べてくれなかったんだから・・目の前にいる過去世の自分を許してあげてください。」そう言われても、言葉が出てこない・・・仕方なかったんだって思うんだけど許すことができなくて・・・「その人」と思うと許せるけど、自分だと思うとできない・・・そんな感じでした。やっと許せたところで、心中した4人が今生では、家族として(先に亡くなった末っ子だけがいない)生活していることがわかりました。
私は、自分が犠牲に
なってでも家族を守ると思っています。また、こうして生きていることが許せませんでした。その姿勢は今生の私自身の行動パターンとなっており、いつも犠牲的立場に自分を置くのでした。また、深い罪悪感が消えないでいた理由でもあることがわかりました。

「あなたがいなくちゃ、誰がお父さんの愛情を子供たちにあげるの!誰が守ってあげられるの!あなたがいなく
なったら家族は幸せになれないんだよ!」泣きながら先生に叱られました。
 家に帰ってから、それでもなお、今生きてることを許していないことに気がつきました。
死ぬことも生きることも良しとしない状態でした。だからこそ誰かに自分を否定されるようなことを言われると、自分でさらに追い討ちをかけてしまっていました。

<過去世のポジティブエネルギーを持ち帰る>
 5つ前の過去世では、中国の秦が統一したばかりの頃の始皇帝の最上級職の家臣でした。若くて
能力もあり人望も
厚く、年上の部下ともお互いに尊敬しあっていい関係でしたし、自信・愛情・慈悲・尊敬・信頼・・・・とにかくすごい人格者で、かといってカタブツでもなく・・・もうひとりの最上級職の男にねたまれて陰謀にかけられるまではすごくいい人生でした。
(この時の自信や愛、尊敬や信頼という、現世で感じたことがなかったものを、エネルギーとして今生に持って帰るというプロセスを得ました。)
 陰謀後は誰からも軽蔑され、武術訓練をしている兵士たちからもぼろぼろに暴力をふるわ
れる毎日で、孤独になって兵士から武器を奪って自害していました。
始皇帝の悪政は、私が陰謀で失脚したあとのこ
とと思われます。

<死後のヒーリング>
 宮廷の外に自分を連れ出すと、街の人たちがたくさん集まってきて一軒の家に連れて行って手当
てしてくれます。
生活のことは任せてくださいと言っています。始皇帝の右腕として統一後の政治で人々の生活の基礎を作ったのは誰なのかみんな知っているんです。実際には外に出ることなく死んでるので、この部分は私の心の中の出来事ですが。あとで先生から説明があったのですが、このときの男性が霊界に戻ってから所属する団体全員で体験や思いを共有するしくみになっているそうです。その団体から今自分が生まれてきていて、あの男性は守護霊様のひとりということです。厳密には自分が体験した過去世でもあり守護霊様の体験した過去世だとも言えるのだと。だから失脚前に持っていた「魂の輝き」は今もあるのだと。誰に何と言われようとこの輝きは失うものではなく、自分が左右されて曇らせてしまうだけなのだからここを礎として生きていけばいいのだそうです。

<天命を知る>

 最後のセッションでは、「天命」を知ることになりました。以前他でチャネリングを受ける機会があったときに、どこからきたのか聞かれてイメージしたのは、地球が見える宇宙空間に肉体を持たない精神体の集まりで、愛に満ち溢れている所と答えました。そしてチャネラーの方が私のハイアーセルフ(大いなる自己)という存在と対話した後、人々を「その場所」とおなじ愛に満ち溢れた状態に導く役割というか使命をうけて生まれてきているようですと言われたことがありました。その時は、そんな大それたこと無理だよ〜〜〜っていうのが実感でした。
 でも、伊澤先生が言うには・・・「そうですね、それが天命みたいですよ。」とにこにこしながら軽く、さらっと・・・・言われます。「えーーーーーーー!」

 この人生で成し遂げたいことを知るために受精時へと誘導されました。
見ていくのは受精の直後の両親の心でした。お互いに親のすすめによる見合い結婚で、悪い人じゃなさそうっていうふうにお互いに思って結婚していました。母は祖母(姑)にたいする恐怖と、跡継ぎを産まなくてはならないプレッシャーで一杯です。父に対しては健康
や生活の心配はしても愛情をそそぐ精神的な余裕が無く、父は祖母(実母)にたいする恐怖と、家族とくに妻である母から愛情をもらえない孤独感でいっぱいなのがわかりました。
 生まれた後私はずっと母を恐れて育ったことも考えれば、母は恐怖の象徴、
父は孤独の象徴でした。自分が生まれるところはそういう世界、こんなの自分の母じゃないと否定しながら生きてきた
のです。

 改めてチャネリングでイメージした場所を全身で感じてみるように言われました。
地球が見える宇宙空間・・・惑星や衛星(月など自然なもの)小惑星にいるわけでなく空間・・・肉体の無い精神体の集まりで・・情愛、優しさ、信頼、慈愛、慈悲、友情、家族愛・人類愛、思いやり、奉仕、感謝、見返りを求めない至上の愛、心にとって肯定的な喜びに満ちた幸せな言葉すべてがそこにある、簡単に説明できないほど深い愛情の世界(神様のことなんだけど・・自分にとってその表現はしっくりこない。)・・・そう!「大いなるお母さん」にみんなまとめてそっくり抱かれて守られた世界なのです。
・・
母のお腹にいるちっちゃな自分をそこに連れてって一緒に抱かれて幸せな気持ちで癒されて・・・自分の胸の中に「大いなるお母さん」をしまって帰ってきました。
 インナーチャイルドを見ていくときに通る聖域で、帰りに受け取ったのは手のひらにのる
地球でした。「どういうことだと思いますか?」先生に言われてすぐに思ったのは、大いなるお母さんのいる所から見えていた地球、そのものでした。あの場所を忘れないように。いつも愛に満ちた自分でいられるように・・・。


 家に帰った後で思ったことは、地球丸ごと
全部を愛しなさいということでした。そして、人々を愛に導くということは、そういう話を人にしなければいけないわけでも、そういう世界になるように引っ張っていく、リーダーシップを発揮するというわけでもなく、胸に「大いなるお母さん」とつながってることを感じ、同じように愛に満ちたままで生きていることであり、そんな自分を見て周りがそうなっていくんだということがわかりました。いまならはっきりとわかります。生きていてもいいんだって・・・・ここにいてもいいんだって・・・伊澤先生ありがとうございます。先生がきっぱり予言している次の段階の滞りがきたらまたよろしくお願いします。

                        
                               −了ー




                          <H.M様>

                           初めてお会いした時のあなたは、重い荷物を抱えて罪悪感を持ち
                          自虐的な思考で苦悩してらっしゃいましたね。
                          あなたの苦しみの深さに触れる度、私は悲しみで一杯になりました。
                          しかし自分を知るにつれ、奥に秘められた輝きを少しづつ取り戻して
                          いく姿を見て、何度も有難うを言いたくなっていました。
                          特に秦の時代における自信とポジティブなエネルギーを再体験した後
                          は、絶望から希望へと意識が大きく変化したようでした。
                          この世界は、いまだ恐怖や不安に満ちていると思います。それをま
                          ず私たちは家庭で経験します。そして数え切れない苦しみの中で
                          平安を渇望します。あなたのこれまでの経験は、そんな中に理解と
                          光を投げかけてくれます。
                          今、私は何故あなたの苦悩があれ程深かったのかを、真に理解でき
                          ます。あなたの見た「大いなる母」はあなたそのものであり、真のあな
                          た自身であったからだということを。
                          これからの道はあなたと「大いなる母」との間には何の違いもないと
                          いうことを真理として感じ、そのすばらしさを受け入れるようになって
                          いくことでしょう。

                                                         伊澤葉香