■N.T様 (女性)(私を知る旅のなかで)
----------------------------------------------------------------
セッションの感想
私が初めて伊澤先生のところへ伺ったのは、約2年前のことです。前世療法というものを知ったのは、ブライアン・ワイスの「前世療法」という本を読んだのが初めです。この本を読んで、この療法の効果について、とても興味と感動をおぼえました。終わることのないだろうと思っていた私自身の心の悲しみが、もしかしたら癒されるかもしれない、と感じたのです。
それから、ホームページで前世療法について調べて、伊澤先生のところを見つけました。たくさん情報はあったのですが、自分自身がピンときた伊澤さんのところへ伺おうと決めました。最初は不安もありましたし、もともと疑い深い性格なので、「やっぱり自分には効果がないのではないか。」、とか、「本当に大丈夫なのかな。」とか色々心配してしまったのですが、思い切って伊澤さんに電話をしてセッションの予約をしました。
その当時の私は、恋愛や自分自身がずっと持っていたコンプレックスなどなど、一言では表すことのできない自分の中にある悲しみでいっぱいでした。もう死ぬしかないと思うこともたくさんあったし、自分ではどうにもできない、という苦しみしかありませんでした。ただ、そう思いながら、そういう自分の感情をずっと無視して生きてきたように思います。でも、それにきっと自分が対応できなくなってきたのでしょう。それで前世療法に行き着きました。今から考えると、前世療法を知り、伊澤さんのところへセッションを受けようと決めたのは、全て導かれていたと感じます。2年の間で、よく言う、「たまねぎの皮を一枚一枚剥いでいく」ように、私は本来の自分に戻ってくることができたように思います。一回一回のセッションはとても素晴らしいもので、それだけでもたくさんの気づきを得ることができました。ただ、自分の中に押さえ込まれてきたものが、次々と出てきて、その度に私はセッションを受けようと感じ、その度に元気になっていきました。
2年の間で、私はたくさんの前世やインナーチャイルドを見ました。たくさんあるので、とても印象深いものもあれば、サラリと流せるようなものまで様々です。ここでは、自分にとってとても印象深くて、今の自分にとても関係が深いものを書いていこうと思います。
第一回目
初めての前世療法のセッションということで、不安もありましたが、私はものすごく期待をしてしまっていたと思います。最初は、伊澤さんとお話しをし、どうしてこの療法を受けようと思ったのか、自分自身の感情などを話し、カウンセリングをして頂きました。今まで、自分すら無視していた感情を、人に話したことなどなく、不安もありましたが、伊澤さんの優しく暖かいお人柄が安心させて下さいました。
私には生まれつきの疾患のようなものがあり、昔から自分に対してものすごいコンプレックスを感じていました。また、家庭内でも父親が母親に暴力をふるうという問題が昔あったりして、家庭の環境も決して良いものでもありませんでした。とても辛い感情があり、その頃、恋愛で悩んでいたこともあり、自分の中の悲しみがピークに達してどうすることもできませんでした。とにかく、自分の前世を見て、悲しみを解放したい、それだけでした。
ゆったりとできるリクライニングチェアーに横になり、伊澤さんの誘導でセッションが始まりました。ただ、悲しみを解放するために前世を絶対に見たい!というような期待ばかりが先行してしまって、イメージもうまくできなかったし、結局何も見ることができませんでした。もともと、今まで頭で考えてしまうタイプだったし、「イメージも上手くできない」って思い込んでいたと思います。今から考えると、見えなかったのではなく、「イメージできない」、「私には前世は見えないんじゃないか」、とか、「絶対見なきゃいけない」など、猜疑心と期待でいっぱいだっただけだと思ってます。でも、この1回目のセッションは、自分の中から湧き出る感情とか、感覚、そういうものを大切にすることの大切さを教えてくれたと思ってます。
前世:その1
中国の時代の女性でした。とても素敵な感じの女性でした。彼女は、ある偉い階級の男性に見初められて結婚をすることになりました。その頃は、彼女は結婚に関して自分の決定権はなかったようです。結婚式の時の映像は、とても豪華盛大なのだけど、彼女自身はうつむいてあまりうれしくなさそうな感じでした。その次に、結婚後の映像が出てきたのですが、彼女がその夫から暴力をふるわれている映像が出てきました。決して自分が望んだ結婚ではなく、半ば無理やり結婚をした彼女でしたが、結婚後も夫から暴力を受けたりして、とても辛い人生を送っていました。そんなときに、その家の使用人の男性と恋に落ちたようです。2人は駆け落ちをしようとしているのか、一緒に逃げていました。彼女はその男性の子供を身篭っているようでした。2人で一生懸命走って逃げているんだけど、後ろからは、夫から命令された他の使用人が馬に乗って追いかけてきていました。結局2人は捕まってしまい、殺されてしまいました。刀のようなもので首を切られたような感じでした。
その彼女の夫は、現世での私の父親でした。気に入らないことがあると母親にすぐに暴力をふるう父親が私は大嫌いでした。普段は普通の父親でしたが、それでもずっと父親に対してネガティブな感情がありました。この、中国の時代の女性を思い出して、なんとなく自分が持っているネガティブな感情を理解することができました。もちろん、母親に暴力をふるうことが許せないのはありましたが、私の場合、他の兄弟よりも異常に父親に対して嫌な感情を持っていたのです。
これは、前世が見えない見えない、と思っていた頃やっと見ることのできた前世でした。だから、ものすごくうれしかったのと同時に、「自分の想像なのかなぁ」とか、考えちゃったりもしました。でも、その中国の時代の女性のエネルギーを解放できて、精神的にも確実に明るくなっていくのを感じることができました。父親に対するものすごいネガティブな感情、恋人に対して本当の自分を出し切れず自分を過剰に押し殺していたところ、報われない恋に対する悲しみ、そういうものが、その頃の自分と繋がっていたような気がします。
その頃は半信半疑でしたが、自分の気持ちもどこか楽になり、前向きになっていくのを感じることができました。最後は伊澤さんの誘導で、その中国時代の女性を癒しました。
前世:その2
一回、前世が見えてから、また見えないと感じるようになっていました。セッションを受けても自分で見えると感じることができませんでした。でも、自分に自信を持って生きて行きたい!とものすごく前向きになっていて、それがまた前世を見せてくれたように思います。
その時見えたのは、日本か中国(だいぶ前に見たので、どちらか覚えてないのですが…)の男性でした。彼は普通の小作人のような感じでした。彼には好きな女性がいました。でも、その女性には振り向いてもらえなかったようでした。彼はそれでもあきらめられず、ついには彼女を強姦してしまったのです。彼は、彼女の家族親類から、その報復として、家に火をつけられてしまいました。もちろん家は火事になってしまい、彼は死んでしまいました。その時、大やけどを負った彼を見ました。彼の、頭から顔にかけては赤く焼け爛れており、見られたものじゃない、って感じでした。
正直、この前世を見たとき、身震いがしました。加害者である自分を見るということはとても辛いものでした。今、普通に考えたって、この男性の行為は絶対に許されるものではないし、これを見ているときは、誘導して下さっている先生に話すのもためらいました。先生は、「話さなくてもいいですよ。」とおっしゃってくださり、とても気が楽になり、結局は話すことができました。伊澤さんは、自分が加害者である前世を見ることはとても勇気がいることで、それを見ようと前に進んだ私自身を褒めて下さいました。
最後に、伊澤さんの誘導で、彼の死後、彼がどんなことを感じているのかを見ていきました。彼は、当たり前ですが、反省していました。そして、「女性を傷つけてしまった自分は、同じような思いをしなければいけない。」と思っているのを感じることができました。あまりにも個人的なことなので、詳しくは省きますが、彼の火傷を負った自分、そして、「彼女が感じた苦しみと同じような思いをしなければいけない」と思った自分、このことは、今の自分と確かに繋がっていました。
これを見た時、私自身は、こんなことをしたのだから彼が受けた報復は当たり前だし、今の自分が持っている苦しみや悲しみも仕方ないものなのではないかと感じました。でも伊澤さんの誘導で、この彼を癒しました。そして、今の自分と、その時の自分(過去世の時の彼)は、別々であって、その彼のエネルギーをもう私は持っている必要はないのだ、と思うことができました。最初、こんな酷いことをする男が過去世の自分だなんて、思いたくもなかったし、気が滅入りました。でも、これを思い出すことができたことで、「悲しみや苦しみは当然の報い」と思い込んでいた自分も癒すことができたと感じています。今の私が私なんだ、ということを気づかせてくれた大切な過去世です。そして、その時の低すぎた自己評価や女性である自分を受け入れ始めることができる第1歩になった気がします。これは、以前見えてから、また見えない日々が続き、あきらめかけていた頃に見ることのできた前世でした。とても衝撃的なものでしたが、力をもらうことができました。そして、ネガティブなものも解放できました。とても印象深い体験でした。
前世:その3
これも私にとって印象深い前世です。私は、ナチスの時代のユダヤ人女性でした。彼女には、夫と息子2人(双子のような感じ)がいました。家族仲良く一緒に食事をしたり、とても仲の良い家族でした。夫もすごく優しい目をしており、本当に幸せな女性でした。しかし、その幸せな生活も一変し、家族は強制収容所に送られることになってしまったのです。彼女は、夫と息子2人とは別々の収容所へ送られてしまいました。目の前で家族と離れ離れになってしまい、彼女の深い悲しみを感じました。夫と息子が生きているか死んでいるかもわからない、彼女はすごく悲しんでいました。彼女の悲しみをしばらく感じたあと、彼女の最後の場面に行きました。彼女はガスで虐殺されるところでした。ところが、その前に収容所の係のような男に強姦されてしまったのです。ガスで殺されようとするその恐怖に、更に男に強姦される恐怖で、彼女のどうしようもない悲しみを感じてしまい、私自身もとても辛かったです。その上、家族と離れ離れになった悲しみも重なっていて、このユダヤ人の女性時代は、幸せから転げ落ちたそんな辛い辛いエネルギーを感じました。彼女には、何の罪もなかった。ただ、家族と幸せに暮らしていただけなのに、どうしてこんなめに遭わなければいけないんだろう、っていう無念もものすごく感じました。そして、女性として傷つけられた辛さもわかりました。
最後に伊澤さんの誘導で、この女性を癒しました。この女性は、私に思い出してくれるのを待っていたようで、「私を早く思い出して」と現世の胎児の私に言っているのを見ました。そして、「離れ離れになった家族にもまた会いたい」と言っていました。とても辛い過去世でしたが、このユダヤ人女性は私に大きな勇気と喜びを与えてくれました。今まで、辛い過去世ばかり見てきました。これも辛い過去世でしたが、私には深い絆で結ばれた、楽しく幸せに暮らしていた愛する家族がいた、ということを思い出させてくれました。このセッションが終わったあと、私はとても幸せな気分でした。今の自分のなかにあった彼女の悲しみも解放され、自分は誰かと深い絆で結ばれている、そういうことを感じさせてくれたからです。
前世:その4
私は、ヨーロッパの上流階級のお城に雇われている若い女中でした。若くてとても魅力的な女性でした。そのお城の主の夫婦にもとてもかわいがられていました。でも、彼女はその主人と恋愛関係にあったようです。もちろん、主人の奥さんは知るわけもなく、彼女のことをすごくかわいがっていました。彼女は、そのことにものすごく罪悪感を抱いているのを感じました。彼女の罪悪感をものすごく私自身も感じました。伊澤さんの誘導で、その次の重要な場面に移りました。彼女は、その主人との関係を奥さんに知られてしまい、罰をうけているところでした。暗い納屋のようなところで、奥さんに、何か硬い大きな石のようなもので殴られていました。奥さんからものすごい憎悪を感じました。彼女は頭から血を流し、倒れて、そのままその納屋に閉じ込められてしまいました。彼女はそのまま息絶えてしまったのです。そして、彼女と恋愛関係にあった主人も、見て見ぬふりをし、彼女を見捨ててしまいました。
伊澤さんの誘導で、彼女がどう感じているのかを見てみました。彼女は、「人なんて信用するもんじゃない」、そして、自分の魅力に対してもすごくネガティブなものを感じていました。彼女は、罪悪感を感じながらも、純粋に人を愛していたようでした。また、主人から先に好意を抱いてもらったようでした。それが、結局は裏切られてしまいました。また、奥さんを裏切った自分に対しても、こんなことをされるのは仕方ない、と感じていました。結局、人を愛してもこんなめに遭ってしまう、でもそれは仕方のないことだ、という感情、そして、人から好意を抱いてもらえるような自分の魅力にも嫌悪感を感じていました。
前世:その5
ヨーロッパの若い女性の次に、この前世を見ました。私はアフリカの部族の若い女性でした。彼女には家族もいて、恋人もいました。とても幸せでした。その幸せなものを感じた後に、次の重要な場面にいきました。彼女は、みんなの見せしめにされて、火あぶりで殺されたのです。彼女は、その部族の長の女性からものすごく憎まれていました。その女性からはものすごい憎悪に満ちた目を感じました。伊澤さんの誘導で、何故、そのように殺されたのかを見てみました。彼女は、その長の女性から物を盗んだと、その女性自身から濡れ衣を着せられたのです。その長は、部族のみんなからも敬遠されている感じでしたが、長の言うことは絶対であり、彼女は濡れ衣を着せられたまま殺されてしまったのです。
でも、何故、そこまで憎まれていたのか、その時点ではわかりませんでした。それで、また伊澤さんの誘導で、何故そこまで憎まれていたのかを見ていきました。過去世の私の母親が出てきました。この母親は、現世での私の母親でした。彼女は、とても美しい女性で、それだけでなくとても愛に溢れた女性でした。部族の全員に分け隔てなく優しく、みんなに慕われていました。また、その長の男性も彼女にとても好意を持っているようでした。ただ、彼女はみんなに分け隔てなく接していたので、長の男性に特別な感情を抱いているということはありませんでした。しかし、その長の女性はそれが許せなかったのです。彼女は、私の母親にものすごく憎悪をむき出しにし、結局は彼女が自分の夫を誘惑したという濡れ衣を着せて、殺してしまったのです。
母親を殺された過去世の私は、悲しみと同時に、母親の女性の魅力の部分にとても強い嫌悪感を感じていました。そして、結局は、母親に似ていると理由で自分も濡れ衣を着せられて殺されてしまったのです。
1セッションで、ヨーロッパの女性とこの女性の2つの過去世を見ました。この2つの過去世に共通しているのは、もちろん悲しみと、女性性に対する嫌悪感でした。この2人のネガティブなエネルギーは、私の体の一部分に重くのしかかっていました。これは、伊澤さんの誘導で、どこにネガティブなエネルギーを感じるのかを、自分自身でよく見て感じてみてわかったことです。この重くのしかかったエネルギーを浄化するために、大きな袋をイメージして、そのエネルギーをどんどん入れて太陽に浄化してもらいました。これを何回も何回も繰り返しました。このエネルギーは、自分の身体の疾患と結びついていると感じました。もちろん、それが全てではないかもしれません。でも、多かれ少なかれ影響してることはわかりました。だからこのエネルギーは絶対に浄化したいと思ったし、もう私自身、それがあるとわかったからには持っていることは耐えられないと思いました。何回も何回も繰り返して浄化しました。そして、「私は自分の魅力を受け入れ、自分らしく幸せに活きて行きます。」と何回も宣言し、この2人の過去世の女性たちに、「さよなら」と言いました。
このセッションは、ものすごくエネルギーを使いました。そばで誘導し、見守って下さった先生にもものすごいエネルギーが必要だったと思いますし、それでも一緒に闘ってくださった伊澤さんに、とっても感謝しています。終わったあと、フラフラしてしまいました。ほんとにものすごくエネルギーを使ったと感じて、同時にびっくりしました。その日と次の日は、とても疲れていました。でも、疲れといっても、ネガティブな疲れではなく、何かをやり遂げたという心地よい疲れでした。このセッションは今までのなかでも、本当に印象的で私の人生を変えるものであったと思います。今まで、多くの前世を見てきて、その度に元気になっていきました。でも、それでも次々と心に引っかかるものが出てきてしまい、不安になることもありました。しかし、このセッションは、私にひとつの区切りをつけてくれたように感じます。このセッションのあと、精神的に、自分でも信じられないほど落ち着いているのです。そして、自分のなかにある神を信じて、全ては繋がっている、導かれているんだ、と感じ、穏やかに生きていけている気がします。
私は多くの前世を見てきました。その多くは、女性性として傷つけられるものが多かったように思います。しかし、それは自分がずっとかかえてきたコンプレックスや不安、全てに繋がっていました。そして前世を見るたびに、ひとつずつそれを解放していって、本来の自分に段々と戻っていくことができたように思います。2年前、伊澤さんのところに初めて伺ったとき、私は、今から考えると信じられないくらいネガティブで悲しみに満ちていました。過去世を見ることができないと、逆に落ち込んだこともありました。でも、あきらめずに自分の生き方に取り組んできて、ここまで来ることができたと思っています。そして、いつも優しく見守って下さった先生にも言葉にできないほど感謝しています。
今は、どうであろうと、自分を受け入れて自信を持って行くことができると感じます。そして、人に対しても、本当の自分を見せることが怖くなくなったように思います。生きている以上、まだまだ課題はありますが、その時、それらを取り組んでいく力も得ることができたと思っています。
インナーチャイルドもいくつか見ました。現世でも自分では覚えていないものが無意識にインプットされていることに驚きました。そして、子供は全て覚えているんだなぁ、と思いました。自分が子供を持つことになったとき、いつでも明るく優しい親でありたい、と教えられました。
最初は本当に半信半疑でしたが、今の自分を客観的に見て、この療法は、本来の自分に戻る力を与えてくれると感じています。そして、考えるのではなく、自分のうちから湧き出る感情や直感を大切にすることも教えられました。これからどんなことがあっても、今の私は本当の安心を得ることができたと確信しています。そして、私がここまでこれたのだから、どんな人だって最高の自分になれるチャンスを持っているんだ、って断言することができると感じています。
- 了 -
トップページへ戻る