
2016.8.9
暑中お見舞い申し上げます。
今年は梅雨が長かったせいか、見上げる夏の空は
こんなに青かったのかなぁと思います。
この仕事を始めて17回目の夏です。
今月のコラムは書き始めてからアップするまで、長
い時間迷ったり考えたり書き直したりしました。
一月の間、いくつものテーマがやってきてそのどれ
もが人生の深さを考えさせられることでした。
何かを書いたら、次の週には書いたものに付け足
さなければ足りないことになっていました。
その中の一つに、難病を持って生まれてきた赤ちゃ
んのヒーリングがあります。この赤ちゃんは妊娠中
から私の知っている子でした。
先天性で、ヒーリングの内容も多岐に渡ります。
皆様にお伝えしたいことはたくさんあっても、どれが
最も伝えたいことなのかがわかりませんでした。
病は先天性であっても、成長過程で得たものであっ
ても、そこに大きな違いはないということをまずお伝
えしたいと思います。
周りのご家族にとってどうかということではなく、病
そのものについてという意味です。
赤ちゃんの病は命にかかわるようなもので、軽いも
のではありませんでした。
しかし、そこには長く生きることへの意味を見いだせ
ずにいる本人の、過去世からの魂の意志が強く働い
ていました。
記憶をたどると不自由な体のため、過去世の家族は
その子を尊重せず生涯にわたり、心から受け入れ
ることはありませんでした。
様々なヒーリングによる経験上、私たちの今生の
環境や状況は生まれてから決められるわけではな
いということを教えています。
私はお母さんと一緒に出来る限り、心と魂と肉体の
健康を目指したヒーリングに取り組んでいます。
この子の病が表している特徴と過去世のエネルギー
はとても深く関連していたので、健康を目指すため
にはどうしても生と死にかかわる問題を癒すことが
必要不可欠です。また生きることへの力となる命へ
の理解や意識の変容もまた大きな癒しとなります。
他に先天性の場合、DNAの環境にも目を向けた取
り組みやその他多数のヒーリングが関わってきます。
長く生きられることも願いですが、その子の最高善
と幸せのためにと思います。
こうした日々の取り組みは、これからも続きますが、
人生で何が大切なことかについて強く思った点が
あります。
目で見たり聞いたり触れたり感じられたりすることは
とても大切なことですが、それが最も大切なことでは
ないということです。
持っているとかあるとか無いとか、優れているとかそ
うではないとか、価値あるとか無いとか、正しいとか
正しくないとか、出来るとか出来ないとかが最も大切
なことでもないように思います。
赤ちゃんが生きてゆけるために最も必要なことは、
その子がどのように見え、どのような状態であろうと、
何がなくてもあっても、そこに神聖なる意志を持ち命
を携えているということを、私たちみなが忘れてはな
らないのではないかと思います。
そして出来る限りその命を大切に守ろうとする想い
やそのための行動ではないかと思います。
これらは言うまでもないことなのですが、
人が、不都合なことや嫌なことや価値観に合わない
とき、こうあってほしいのにそうではないとき、どれ程
その大切なことが守れているのかを一つ思い起こす
だけでも、それがいかに難しいことかを痛感します。
先日、戦後最大と言われるような大量殺人が日本で
行われました。生まれたばかりの人であろうと、年月
を経た老人であろうと、病をもっていようと健康であろ
うとその命の意志は尊ばれなければなりません。
もう少し生きてゆきたいと誰もが思えるような配慮が
なされなければなりません。
愛する人が少しでも健康で長く生きられるようになる
にはどうすればいいのかと、必死の想いで来られた
このお母さんの尊い切なる願いに触れながら、様々
な想いが去来します。
この人生は、全ての人にとって大切な命の場所。
誰もが今の瞬間その人の命を表現していて、誰もが
自分の命の意志を携えてやってきています。
そしてどんなものを持って生まれてきても、そのまま
愛されることを願っています。
周りの人からいろいろと批判されたり辛い仕打ちを
受けたりしたとき、自分に価値が見いだせなくなった
とき、生きる意味が見えなくなったとき、そんなとき
こそ最も大切なことが何なのかを思い出してください。
私たちはそのような概念によって創られたわけでは
ないということを。
そしてその囚われから自由になりましょう。
葉香
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