声


                                2022.2.1

私の二代目?というような幼い赤ちゃんや子供やインナーチャイルドのヒーリング

をする機会が続いていました。

ある似たような状況や環境下において、子供たちに起きる否定的な影響を多次

元にわたり、身体や心や霊的な側面からヒーリングをしてきました。

子供たちに起きていることを見ていると、人生に与える影響がとても似通っている

ことに気がつきました。


心や精神の基本的な欲求が満たされることが困難な状況に陥って、生体に危機

的なダメージを与えているのを見るにつけ、人はパンのみにて生きるにあらずと

いう言葉の重みを感じます。

衣食住という基本的な欲求が満たされる必要性は誰もが理解していますが、

心の欲求が満たされることは、比較にならない程重要だということです。


それはどういうことかというと、次のような短いフレーズに凝縮されています。

「私が悲しい時、周りに支えてもらいます。」

「心細いとき、いつも誰かが私のことを助けてくれます。」

「人がいて聞いてくれる。」


こんな欲求は、生まれてから死ぬまで誰もが時には満たしたいものです。

私たちは言葉や泣き声、表情や行動を通して、これを周囲にアピールします。

しかし、それをしたくても出来ない人がいます。

初めからそうだったわけではありません。

赤ちゃんの時には、ちゃんと泣き声をあげたのです。

そして、こう言うのです。

そばにいてほしい。 助けてほしい。 抱いてほしい。一人でいるのがこわい。

痛い。 冷たい。 さびしいです。 真っ暗で見えない。 お腹がすいた。

お母さんのそばにいたい。 お父さんに抱っこされたい。 わからないから聞いて。

胸の中で眠りたい。 苦しい。 ほらこんなに出来た。・・・・・・・。・・・・・・・。

100個?1000個? 赤ちゃんや幼児は、言葉に出来ない言葉を通して訴えます。

それらが聞き届けてもらえたとき、私たちは心から安心出来ます。

自分が価値ある存在だということを、こんな小さなことの一つ一つの積み重ねに

よって理解し、生きていくことに対する自信が磨かれていきます。

こうした想いは、幼い子だけでは決してありません。

人生の達人となって長年頑張って年を重ねて来られた方々、また元気な若い人

学生も社会人もお母さんも、全ての人にとって非常に重要な訴えです。


こうした欲求が聞き届けられずに無視されたり、見過ごされたりが続くと、生きて

いくための欲求の数々は満たすためにあるものではなくなり、満たすことが出来

ないものへと変化していきます。あるいは満たさなくてもよいものになるのです。

やがて生存への大切な欲求を満たす力を失っていきます。

そして身体や精神や霊的なあらゆる部分に弊害をきたし、機能不全になり

いくつものブロックが健康や生命を脅かします。


生まれてから死に至るその日まで、私たち人間にとって最高に必要なことの一つ

は心の声を聴く力だと思います。自分の中にあるその声を聴き取り、そばにいる

誰かの声を聴くことが出来る力です。

そしてその声を一つ一つ満たす力です。

このシンプルな力がどのくらい満たされているのかは、国の姿に現れます。

国の姿は、家庭の反映だからです。一つの家庭、一人の人に宿るとっても

小さなその欲求が、見過ごされることなく聴き届けられることが出来たら、どれ程

素晴らしい世界が実現するだろうと改めて感じています。



身体や心や霊的な機能不全が解消され再び完全さを取り戻すことが出来たら、

どんなに大変な状態にあっても、子供たちは世界にまた光を見ることが出来、

人間への信頼を取り戻すことが出来ます。

自分の心の声が聴こえれば聴こえるほど、人の心の声が聴こえるようになります。

聴こえなかった私は、長い年月をかけて少しづつそれを自分にもたらしてきました。

今度はそれを使って人々の声も聴きとりたいと願っています。

                                  葉香


     
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