新年のお慶びを申し上げます。
2012.1.1
今年の抱負は何ですか?とお正月にはよく聞かれます。
「抱負」は心中にもっている考えや自信。覚悟。計画。を意味するようですが、皆様はどのような抱負をお持ちでしょうか。
昨年の震災は日本の国を揺るがす大災害でした。時とともに、少しづつ落ち着きが戻ってきていますが、さて今年はどのような一年となるのでしょうか。
私の心に起きている抱負は、強さを鍛えるというメッセージです。
私たち個人の人生でも、様々な試練がつきまといます。
風に飛ばされる落ち葉や砂を見ると、苦しみの中を無抵抗で無力に生きるしかなかった過去の私の姿を思い浮かべることがあります。
苦しみにも喜びにも、必ずそれをもたらす因があります。時を経てその因が実を結ぶのですが、それがいつどのように果となるのかはわかりません。
カルマには前世からのものや今生に因があるものなど様々ですが、苦しみを通して、その因を解消することが多いようです。
人の行動を創りだすのは思考と感情ですが、もっと大きな要素は無意識に存在しています。繰り返し起きる状況や環境におけるパターンなどの因は、無意識の働きが大きいと言えます。
自分の夢を実現し豊かな暮らしをしながら、大きな愛に包まれて生きてゆけたらと人々は願っています。成功し繁栄し能力を磨いて目的を達成したいと思います。
しかし、本当のところはそう思っていないことが大変多いと言ったら、なかなか信じてもらえないことがあります。
愛を切実に求めながら、自分は愛されないと信じていたり無価値感を抱いていたり、成功したいと思いながら絶対に失敗すると信じていたりします。また、自分で何もかも選択しているような気がしているのですが、本当は親や誰かの意思をコピーしていることに気づかないことも多いのです。また子供を愛してると思い込んで、子供の芽を無残に摘み取っていたり、束縛していたりする親もたくさんいます。
そしていつかその想いは、不都合な現実や苦となって私たちの前にその姿を現します。
カルマを生む要因にはこうした無意識の作用があります。
そのため結果を手にしたときには、過去に持っていた否定的な想念をすっかり忘れてしまっているのです。まして気づかずに積み上げた想念となると、もう対処のしようすらありません。
苦しみを生む無意識の想念に気づくことは、カルマを解消する上で大変重要なことです。
もしそれが望んでいないことなら、変えていく必要があります。その最初は、自分の奥底の考えや感情に気づくことから始まります。そして、ポジティブで調和や安らぎや愛のつながりを生む想念で自分を満たしていかねばなりません。すぐに結果が出ることもあれば、なかなかその変化が現れない時もあります。
でもやり続けること。それはきっと大きな違いを生むはずです。
年の初めに抱いた強さという想いは、どんな果をもたらすことでしょう。
山や何百年も聳え立つ木、岩などは力の本質を教えてくれています。森に立つ大木も、その一本一本は独立して立ちます。
どんな時も人は一人で立ち続けなくてはなりません。屋久島の杉の木のように、千年もじっと一人で立ち続ける姿を何度も何度も想い浮かべながら、悲しみの中、苦しみの中でも強く立っていたい。純粋で穢れのない、自由で尊厳に満ちた強い力が全ての人の中にあります。人生の弊害を取り除き、埋もれた力を掘り起こしすばらしい未来を築いていきたいと思います。
皆様の新年が、幸運と健康に満ちた日々でありますように、いつも祈っています。葉香
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