廻る
   
                                            2012.9.3
先月は、喪った友達のことを書きましたが、今月もまた命について書こうと思います。
我が家にも、息子夫婦に赤ちゃんが授かることになりました。
定期健診の度に送られてくる胎児の写メールを、毎月心待ちにしていたのですが、
先日の写真は、3D映像で孫の様子が撮られていました。
小さな手を握り締めてあっちを向いて丸まっていましたが、それを見て大きな声をあげそうになるくらい
驚いてしまいました。命そのものを感じたからです。大きな頭を支える細い首筋、小さな背中・・。

実は息子夫婦がまだ結婚する前に、この赤ちゃんから連絡をもらったことがありました。
静かな夜のひと時に、まるで電話をかけるように連絡をしてきたのです。
その頃、嫁さんは将来子供をつくる事に大きな不安を持っていたようです。
そんなとき赤ちゃんは、はっきりと生まれてくることを私に伝えてきました。

それから半年くらいして、実際に妊娠したという報告をもらいました。
妊娠してからも、その赤ちゃんは連絡をしてきました。
それはパパやママに対するメッセージを伝えてほしくて連絡してきたのですが、
お母さん不安がらないでいいよとか、大丈夫、いいお父さんになれるよとかといった内容でした。
幼い頃に父親と別れた息子は、自分がいいお父さんになれるかと心配だったのです。
今や息子はばりばりの普通のおっさんなのですが、この言葉はきっと自信を持たせてくれたのではないかと思います。
ただどこまで信じているのかわかりませんが・・。

私は、日本に初めて前世療法とかインナーチャイルドヒーリングとかの最新のセラピーが紹介された年に、そのセラピストの免許を取りました。それから二十年近くが経過し、過去世や胎児の頃に退行しながら、感情や痛みなどを癒し、さらには現在行っている様々なヒーリングによって、魂・精神・感情・肉体のあらゆる側面を癒してきました。その中ではっきりと確認していることは、この命や胎児にそなわっているものについてです。


大人になった人々を癒していても、根本にある不安や恐怖は胎児や幼少期に作られたものがとても多いのです。特に、見捨てられるという不安や無価値感、人や自分に信頼感が持てないとか、深い孤立感や不安・恐怖などの感情はこの時代に刻まれた記憶が大きく関係しています。
お母さんがお腹にいる我が子のことをどんな気持ちで思っているのか、幼少期にどんな接し方をされたのかが、大人となった人々にこれ程までに影響を与えていることを知った私は、少しづつそのことを人々にお伝えしてきました。しかし、それらは単なる過去の出来事としてだけ捉えられ、どれ程の重要性をもって人々に理解されてきたかどうかは定かではありませんでした。


この度、孫との生まれる前からあったやりとりや、お腹にいる現在の直接的な交流を通して、私が今まで費やしたヒーリングの日々で知ったことが、確かなものであったことを証明してくれてる気がいたします。生まれてこようとしている命にそなわったものとは、先月亡くなった友の命と何も変わりのない、全人格的な魂人であるということです。特にこれからお母さんになる女性たちには、是非知っていてもらいたいと思います。
日本語を知らなくても、言葉を知らなくても、胎児や赤ちゃんは全て知っています。

お母さんの気持ちやお父さんの気持ち、どれ程自分に興味を抱いてくれてるのか、それとも自分たちのことしか考えてないのか、家族にどんなふうに受け入れてもらえるのかと、お腹の中で準備しています。
そこで学んだ関係性は、将来自分が世界でどのように受け入れられるのかの尺度となります。
世界で最初の最も重要な人間関係の尺度、それこそお母さんとの絆です。
どうか子供たちをその手で守り、安心して人間を信頼できるように精一杯愛してください。

私たちはそれぞれ今生での学びを持っています。
全ての場所と全ての出会いは、それぞれの魂の持つ周波数によって決まっていきます。
痛みも喜びも不運も幸せも、その人の持つエネルギーの周波数の引き寄せによるものです。
そして人生を体験しながら、人生そのものの意味をその人なりの意味を学んでいきます。
痛みや否定的な感情が癒されなければ、そして思考のあり方が変わらなければ、何度も何度もよく似た体験を繰り返します。
しかしそれらは、癒されることによって新しい現実を生み出すことも出来ます。また、何世代にもわたるカルマのパターンを超えることも可能なのです。
現代、私たちは先人達のおかげで開かれた、すばらしい時代を生きています。
これから生まれようとしている命のために、そして生まれて生きてきた私たちのために、また魂の世界へと旅立っていった友たちのために、どうすれば私たちが本当のやすらぎと本当の幸せを体験できるのか、その答えを出しそれを生きなければと思うこの頃です。

9月になり、まだ残暑の厳しい日々ですが、
どうぞお健やかに。
                                                 葉香

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