聴こえる声
2013.4.7
花が散って、風に乗って自然の活発な動きが聴こえてくるようになりました。
3月のコラムを読まれたある方から、通っている歯医者さんがとってもいい先生だからと言ってご紹介を頂きました。ほんとにうれしかったです。
その頃つらくて泣きそうだったのに、お電話の声にうれしくて泣きそうになりました。
それで、今月のコラムは顎・歯・頭蓋骨・口腔のことについて私が知ったことを書くことにしました。
この辺りは食べ物が入って、それを噛み砕き飲み込むという働きを一手に行う部分ですが、
それはそのまま精神や感情や魂の働きに当てはめることができます。まさに心身一如。
顎は食べ物を噛み砕くときや話すときに使うのですが、
この部分が故障したことによって、驚くばかりの隠れた自己を発見しました。うっそ〜っていう感じ。
歯の一つ一つの意味、顎・頭・首に関してたくさんたくさんの発見があったので、その発見の数々は皆様のヒーリングに今後大いに活用させて頂きます。
仏教に「身・口・意」という言葉がありますが、これらは頭部や首、身体全体を通して表現されます。
物事を口に入れそれを噛み砕くという作業は、私たちの精神や思考が何を選択し、それをどのように理解し取り入れるのかという働きとつながっています。
身をどのように営むのか、どんな言葉を使用するのか、何を思うのかがそのまま因となり果を結ぶという真理を表す言葉です。
私の故障が教えてくれた大元は、生後4ヶ月の頃の経験に端を発していたのですが、
命の危険にさらされて受け取った全てが刻まれていました。またその際に私がとった選択と思考の多くが、口腔の働きと直結していたことがわかりました。親知らずという歯の一本にすら意味があります。
その経験が示す多くが非常に否定的なものだったので、人生や人や自分に対する見方に、ある信念体系を作っていました。それは無明という闇です。
その闇を通して人を見るようになり、その闇の匂いを存在の深い部分に沁みこませて、根底のカラーを形づくりさらには、私の身となり話す言葉となり思考となっていった部分でもありました。それは人生を噛み砕き理解して取り入れる作業にも影響していたのです。
歯医者さんから、顎関節症は治すのに何年もかかることがあると聞きましたが、それはこのようにあらゆる原因が考えられるのに、歯や口腔の治療だけで治そうとするからだと思いました。あまりに大きすぎるテーマが隠されている場合が多く、そのプログラムがDNAや魂の傷となって起きていることもあるからです。これは、肉体レベルのことに限らずあらゆる問題に言えることです。
長い年月の中で、人々は繰り返し繰り返し自分を見直しながら成長を遂げていきます。
見直す時の多くは、痛みの時です。そこにはいつも壁が用意されています。
中には決して乗越えたくない壁もあり、目をそむけていたい壁もあるのだと思います。しかし、その壁こそチャレンジすべきものです。
こうした壁を一つづつ取り除くプロセスは、今まで開かれることのなかった多次元に目を向けさせ、知らなかった世界への扉を開くことにもなります。
だんだん癒される中で痛みと引き換えに得るものは、どれほど大きな喜びと光を与えてくれたことでしょう。
もしあなたの痛みがどこかにあるとしたら、それはとっても幸せなことです。ただしそれを癒そうとするならば、と付け加えておきます。
決してそのままにしておかないで。痛みが話すその小さな小さな聴こえないほど小さなその声を、聴こうとしてみてください。
その声はきっとあなたのために語ってくれることでしょう。
葉香
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